第一章~夢ヲミタノハドチラデショウ‥‥

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「ソレハ、アナタハ選バレタカラ‥‥」 女の声は続けた。 「えっと、意味が分からないんですけど‥‥」 「アナタハ選バレタ。ダカラ、コレカラアルカナニキテモライマス」 質問に対して正しいとはとても思えない返答が返って来た。 「ですから、何に私が選ばれたのか?それと、一体誰が『私』を選んだのか?『あるかな』って何処?それに、武器を創造するって一体どういう意味なのか訊いているんです!」 語尾が少し強くなってしまった。 しかも、こんなに矢継早に‥‥ 「アナタハ選バレタ‥‥‥‥」 『だから誰に?何のため?』と言おうとしたがその瞬間に声は続けた。 「神ニ‥‥神ニ選バレタ‥‥」 「‥‥はぁ‥‥?神サマ‥‥?」 神サマって、誰?っていうか、神サマっているの? 神サマっていうのは、人間が人間を越えた存在(自然とか、八百万の神とか)を作り出してそこに人間自信が依りどこるための所っていうか、知恵の結晶ではないのかなぁ。 だから『誰』と言った風に存在が明らかになっているのだろうか? 確かに、特定の人物が神の場合もある。 しかし、そんな高貴な存在が『私』なんて選ぶかなぁ。 ちょっと考えづらい‥‥。 「なんで私が選ばれたの?」 「助ケテホシイカラアナタハ選バレタ」 理由が分からない。のが普通、助けを求めるか? 神なのに? 神の力をもってなんとかできないのか? 「ハイ」 「私ごときに?」 「ハイ。アナタニ助ケテモライタイ」 「何故?」 そう、何故、何故私? 世界中で他に該当者はいないのだろうか? 「ツナガッタノガ、ソノ地域ダッタカラ。ソノ中デ、精神力ガ最モツヨカッタノガアナタダッタカラ」 「精神力が最も強い?私が?」 「ハイ、アナタハアノ地域デハ精神力ガ最モ強イデス」 「‥‥で、他にいなかったの?あんなにたくさん人間はいるのに」 「選バレルノハ嫌デスカ?」 急に雰囲気が変わった。 悲しみを湛えた声が響く。 「えっ、いや、その‥‥」 悲しませるとは、思ってもいなかった。 ただ、言われた事の意味が分からなくて‥‥ ‥‥‥‥‥‥。 ‥‥‥‥‥‥。 沈黙は2分間は続いたであろう。もしかしたらもっとかもしれない。
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