プロローグ~塔京の街にサヨナラを

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ジリリリリリリ‥‥カチッ 7時3分18秒 「ふぁ~もう朝?」 今日は1999年8月19日‥‥終業式。 晴がましいくらいに燦々と輝く夏の日差し‥‥ 澄んだ広く高い蒼空‥‥     『夏』 「結局、アンゴルモ○の大王は姿を現わさなかった。」とか何とかはしゃぎ回るオカルトマニア達を除けば、至って普通の朝。 後は、新聞にも、ニュースにも取り上げられていない小さな小さな事故を除くことができれば。 勿論、今この時の私にとっては、全く知らない小さすぎる事故であったし、この事故と私とがリンクするなんてことも、到底思わなかったのであった。 7時37分19秒20秒21‥‥ 今日は終業式。 明日からは夏休み。 大学生の夏休みは長い。 1ヶ月半は休みがある。 今年もバイトをして夏が終わるのだろうか。 そんな事を考えていたら、時間は進み‥‥7時50分28秒‥‥遅刻する! 私は、これから長い‥‥『永い』1日が始まるとは、まだ全く思ってもいなかったのである。 永い永い一日が‥‥
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