対峙

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速水が素早く立ち上がり、出口へと走る。 珠羅は、俺たちを追う気はないらしい。 外に用意されていた赤いスポーツカーに乗り込むと、すでに運転席には留衣、助手席には八神がいた。 「よし、全員乗ったな。 一旦、戻るぞ。……八雲、後で覚えとけ?」 「……。」 八神は、少し困った様に笑い肩をすくめただけだった。 そして、車は発進し、会社に着くまでは、みんな沈黙していた。 珠羅……俺はどうすればお前を助けられるんだ?
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