当て知らず

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「うわ、文字通り木っ端微塵かよ」  自宅に到着した魔理沙は目の前にある元扉を確認する。間違いなくフランの仕業だろう。  今度合鍵でも作って渡しておこうかと心のどこかで考える。とにかく扉の事は後回しにして中に入る。  扉以外に破壊している様子はなく安堵感に包まれる。これ以上壊されたら霊夢の所に泊まらざるを得ない。  それはそれで面白そうだが。 「さて、お姫さまはどこかなっと」  こんなにも静かならば行き着くところは一つ。  お気に入りのベッドの上で小さな吸血鬼が寝息を立てていた。  そっと起こさないようにベッドの縁に座り、髪を撫でる。  それに気持ち良さそうに擦り寄ってくる様は、まるで自分よりも年月を重ねた悪魔には見えない。 「本当に、可愛い奴だな」
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