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「なんかごめんな。」
吸殻を見ていたら、将人が耳元で囁いた。
その瞬間、あたしは真っ赤になったのが自分でもわかった。
『う、ううん。大丈夫!』
恥ずかしくて、真っ赤な顔を見られたくなくて…あたしはシュウ達がいるところへ走った。
心の背中を、寂しそうに将人が見つめていた。
『シュウさん!これ、なんて曲??』
シュウは、携帯で音楽を聴いていた。
確実に洋楽だけど…
なんかテンポが独特。
その頃あたしはパンクにはまっていて、よくライブにも行っていた程。
「あー。心ちゃんはわからないんじゃない??」
シュウが頭を撫でながら言う。
その仕草に少しドキっとした。
「これはね、HIPHOPっていうジャンルなんだ。」
HIPHOP??
耳にはしていたけど、よく聞いた事がなかった。
「HIPHOPは最高だよ」
いつのまにか将人が横に座っていた。
『そうなんだ。あたしよくわかんないや。』
へへっと愛想笑いをしといた。
「心は何聞くの?」
将人は優しくあたしの聞いてきた。
『最近は、パンクが好き。でもあんましジャンル問わないかも。』
本当にそのときは、あゆも聞いていたし、J-POPもよく聞いていた。
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