□はじまり□

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「なんかごめんな。」 吸殻を見ていたら、将人が耳元で囁いた。 その瞬間、あたしは真っ赤になったのが自分でもわかった。 『う、ううん。大丈夫!』 恥ずかしくて、真っ赤な顔を見られたくなくて…あたしはシュウ達がいるところへ走った。 心の背中を、寂しそうに将人が見つめていた。 『シュウさん!これ、なんて曲??』 シュウは、携帯で音楽を聴いていた。 確実に洋楽だけど… なんかテンポが独特。 その頃あたしはパンクにはまっていて、よくライブにも行っていた程。 「あー。心ちゃんはわからないんじゃない??」 シュウが頭を撫でながら言う。 その仕草に少しドキっとした。 「これはね、HIPHOPっていうジャンルなんだ。」 HIPHOP?? 耳にはしていたけど、よく聞いた事がなかった。 「HIPHOPは最高だよ」 いつのまにか将人が横に座っていた。 『そうなんだ。あたしよくわかんないや。』 へへっと愛想笑いをしといた。 「心は何聞くの?」 将人は優しくあたしの聞いてきた。 『最近は、パンクが好き。でもあんましジャンル問わないかも。』 本当にそのときは、あゆも聞いていたし、J-POPもよく聞いていた。
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