そうめん

3/3
前へ
/44ページ
次へ
二日後に行くと、同じ恰好で寝ていた。   「そうめんばかりじゃ駄目ですって」   そういうと師匠はトイレに駆け込みゲロゲロと吐きだした。   それを見ながら僕は、そうめんばかり食ってても出るものは茶色いんだな、と思っていた。   ふと、違和感が頭をよぎる。   もう一度部屋を漁ったが、なにも出てこない。   そう、この部屋にはそうめんすら無いのだ。   「一体何を食べてるんですか?」   と聞くがまたもだんまり。   無理やり病院に連れて行き、即入院。   三日ほど点滴を打って帰ってきたがあのとき何を食べていたかは教えてくれなかった。   ただ、なぜかそのときから口調が変わった。   「俺は~だな。」から「僕~だよ、だね」と、大人しい感じになった。   その一回生の夏、僕は師匠とオカルトスポットに行きまくるのだが、おかげで散々怖い目にあう。
/44ページ

最初のコメントを投稿しよう!

24人が本棚に入れています
本棚に追加