一つの道を極めた男

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私の会社は基本的に支店及び現場にはTV持ち込み禁止という暗黙のルールがありました。 しかしそこは歴戦の猛者達カーテンをめくればそこには高価オーディオルームがある所が殆どでした。 我が新卒部隊 花の玉造店にも小型TVが設置されていました。 枚方支店に寄った時の事 役職者は当時 一般営業 主任 支店長(営業課長) 営業部長 営業本部長 常務 専務 副社長 社長 の順番でした基本的にどの会社もそうだと思います。 ですが枚方支店の店長 平店長は違いました。 見た目はとてもお洒落で男前イタリアマフィアのような彼は社内ランキングNo4でいらっしゃっる常務の 「お疲れさん~」 という挨拶に 「おっす~」 という仲のいい友達にあったかの様な気軽な挨拶で しかも目を合わせる事なく競馬新聞片手に対応したのです! 私たち新人は一瞬場の空気が凍り付いた様に感じました!一堂気を失いかけたその刹那 社内ランキングNo4田島常務の口から 「おっす~平ちゃん競馬Do?」 「全然あかんわ」 為口かい! その後も終止為口の会話が続き何事も無かった様にその場を後にしました。 後日先輩に聞いたのですが もともと平店長は入社歴も古く営業成績も群を抜いていたので会社からは昇進して管理職になれと散々言われてたらしいのですが、現場で働く方が気が楽という事で支店長のままでいたらしいです。(この昇進命令を拒み続けた事で後に彼自身の首を締める事になるのですがそれはまたの機会にお話しします)
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