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「にぃはキューンてなってる割に続かないよね。」 「んー…。それは色々あるんだよ。まあ、すぐに見つけれるよ。茉莉ちゃんは。キューンてなる相手。触りたい、触られたいって思う人がさ。」 「いらない。」 「でもすぐに見つかるんだな。これが。」 修司が淋しそうに笑う。 「にぃ…。」 茉莉子はリビングのソファで修司の夢を見る。 幸せな時の夢…。 夢を見てるって気付いて悲しくなる。 起きたらまた修司の居ない世界。 目を覚ましたくないのに夢だと気付いてしまうとすぐに目が覚めてしまう。 茉莉子は静かにマブタを上げた。 「…?」 目の前の目と、目が合う。 悠が弾き飛ばされるように茉莉子から放れた。 「…何?」 「いや…ごめん……。」 悠は目を伏せ口を手で押さえる。 「こんな所じゃなくて…ちゃんと部屋で寝ないと、体冷えるよ…。」 「…キスした…。」 「っ…。」 悠はイタズラの見つかった子供のようだ。 「ごめん…つい…。」 「…どうして?ついでキスするの?」 「ごめん…。」 「理由はついだけ…?」 真っすぐに聞く茉莉子から悠は逃げる。 「俺に何を言わせたいの…。」 そう言って自分の部屋に入る。 茉莉子はすぐに追って部屋に入る。 隅の方で壁に向かう悠の手を取って向かい合い、真っすぐに見る。 悠は顔をそらす。 「私、キス初めてだった。」 「…ごめん。」 それじゃないっ。茉莉子はイラついて悠の胸を叩く。 「大嫌い。」 そう言って部屋を出ていく。
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