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「ん……ごめんなさい」
ぺろりと慎に唇を舐められれば甘い吐息を漏らし自分が悪かったと謝罪をする。
匠だってせっかくの逢い引きを喧嘩で終わらせたくないのだ。
「馬鹿か、俺は怒ってない」
相手の謝罪に訳が分からないと言うような表情をするも、匠が何を謝罪してるのかわかれば小さく笑って匠を抱き締めた。
慎の笑みを見るのは匠でもあまり見ないのかぽーっと慎を見つめる。
「……好きだ」
匠をぎゅっと抱き締めながらも慎はいつもように低音で囁く。
慎の言葉に応えるように慎の背中に匠が両腕を回せば自らもぎゅっと抱きついた。
「俺も好きです…」
慎も匠もお互いに彼女は居るが2人は愛し合っている。
だが、自分の彼女もちゃんと好きなのだ。
恋人にはなれない2人。
彼女が好きな2人。
だけど、お互いを愛してる2人。
2人の逢い引きはまだまだ続いている。
(今この時だけは恋人で居させて下さい) (…お前を手放しはしない)
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