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事の始まりは、桜舞う4月
オレこと生田死郎は、
学生服の上着を羽織りボタンを締めそして、鏡で確認すると
よしっ、と小さく頷き部屋を出た。
「それじゃあ、母さん
行ってくるな!」
階段を降り死郎は、台所で朝食の準備する母親に挨拶をしテーブルに置かれた食パンを食わえ急いで出ようとしていた。
「あっ、シロウ!?
ちゃんと朝食食べてきなさい」
「ゴメン、忙しいんだ!
明日からちゃんと食うよ~」
呆れる母親を後目に死郎は元気よく外に出た。
しかし、彼の始まりは、
ものの数秒で終わりを告げた。
あまりに理不尽であまりに不本意な死を持って……。
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