第一話:主人公死す!?

5/32
前へ
/674ページ
次へ
自分の足下に立ち込める銃弾の跡に死郎の顔が引きつった。 「落ち着いたな? 生田死郎?」 「はい…落ち着きました」 これ以上逆らうと確実に風穴が空くと判断した死郎は、 大人しく骸骨面と向かい合わせに座った。 「まあ、お前が慌てるのは分からずでもないな……こんな状況なら誰でも慌てるモノだ」 いや、いきなり銃を撃つのもどうかと思うが…と思いながらも死郎はコクリと頷いた。 「あの……あんたは何なんだ? 此処は、何処なんだ?」 「私か? 私は、その…何だ? 便宜上、死神と呼ばれている」 「…………………えっ?」 骸骨面はちゃぶ台のお茶を飲みながら死神と名乗った。 その言葉に死郎はヘッ?と間抜けな返事をした。 「え~と…死神って事は えっ?あっ…もしかして俺…」 「そうだ、死んだのだ ご臨終だよ生田死郎」 あっけらかんと答えた死神に 死郎はもう一度、ヘッ?と間抜けな返事をした。
/674ページ

最初のコメントを投稿しよう!

145人が本棚に入れています
本棚に追加