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自分の足下に立ち込める銃弾の跡に死郎の顔が引きつった。
「落ち着いたな?
生田死郎?」
「はい…落ち着きました」
これ以上逆らうと確実に風穴が空くと判断した死郎は、
大人しく骸骨面と向かい合わせに座った。
「まあ、お前が慌てるのは分からずでもないな……こんな状況なら誰でも慌てるモノだ」
いや、いきなり銃を撃つのもどうかと思うが…と思いながらも死郎はコクリと頷いた。
「あの……あんたは何なんだ?
此処は、何処なんだ?」
「私か?
私は、その…何だ?
便宜上、死神と呼ばれている」
「…………………えっ?」
骸骨面はちゃぶ台のお茶を飲みながら死神と名乗った。
その言葉に死郎はヘッ?と間抜けな返事をした。
「え~と…死神って事は
えっ?あっ…もしかして俺…」
「そうだ、死んだのだ
ご臨終だよ生田死郎」
あっけらかんと答えた死神に
死郎はもう一度、ヘッ?と間抜けな返事をした。
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