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いつ頃からだろう……授業をサボっては屋上へ入り浸るようになったのは…
何となくっていうのが大きな理由のような気がしないでもない。空を眺めると何だか気分が落ち着くのは事実だしな……でも正直な話、自分でもよくわからんのが本当のところか。
とまあ、こんな感じで屋上に居たら、いつもなら探しに来た委員長が俺を見つけて説教を始めるところだが……あいにく委員長は入院中、俺はこうしてのんびりと空を眺めていられるってことだ。
「……ま、ここは学校じゃねぇから、気遣う必要なんてないけどな」
そんなことを呟きながら、寝ていた体を起して辺りを見渡す。
誰もいない病院の屋上、雲一つない青空の下にいると何だか気分が良い…そんな事を思っていると、扉の音と共に現れた人影に目がいく。
「え……」
俺は入ってきた人物に驚いた。それもそのはず、その人はあの夢で見たと思っていた女性だったんだから。
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