93人が本棚に入れています
本棚に追加
「我々はそこを調査したいのです。」
ハルカは一点を見つめ、体操座りでガタガタと震えている。
「じゃあ僕は!!!?一番長く一緒にいる僕はなんともありませんよ!!!?」
「今確認されている最長潜伏時間は48時間。牧瀬アラタさんに潜伏していない保証はありません。」
「だからといって、こんな……………。」
「ご安心ください。牧瀬アラタさんにウイルス感染が確認されないのであれば、すぐに解放されますので。」
何かを隠しているような口調に僕は怒鳴り返した。
「僕のことじゃない!!ハルカはどうなるんだ!!!?」
「今後、大久保ハルカさんには、研究室内の特殊病室にて生活していただきます。まぁ、それもワクチンが精製されるまでの辛抱です。」
僕はどうしてもこの防護服の男のセリフが信用できなかった。
「これは国家の決定事項です。ご協力いただけますね?」
その後、僕は何も喋らず、隣で震えるハルカの肩に手を添えた。
最初のコメントを投稿しよう!