第一章『黒く深い深海へ』

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                         急ブレーキ音がまだ耳に残っている。     僕たちはまだ生きているようだ。     タクシーは崖の寸前で停まっていた。    「ハァ…ハァ…ハァ…………なんとか生きてるみたいだ……。」     辺りは急ブレーキのせいで少し焦げ臭い。   「ハルカ、大丈夫?」    運転席から後ろの座席を覗き込む。    「ななななんとかだだだだ大丈夫……………。」    ガクガク震えるハルカを見て、僕は安心した。   「一体どうしたんですか、突然………………!!!!!!!!!?」    ぐったりする運転手を見て驚いた。
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