4人が本棚に入れています
本棚に追加
「に、かいどう・・・。」
ムルムルが絶句した。
無理もない。
二階堂家はソロモンの血を分けた悪魔払いの名家だ。
しかも進哉は次期当主。
そんな奴を見張れば直ぐ様ばれて封印されてしまう。
いや、封印ですめばいいほうか。
「やれとは言わない。二階堂家は僕とコネがあるから月一で情報が送られてくる。」
「月一・・・そんなペースじゃ間に合わないでしょう?」
ムルムルは震えながら僕を見た。
「仕方ないだろ。
下手に手を出したら大切な仲間が消えてしまう。
お前が消えたら意味がないんだ、ムルムル。」
でも、と詰め寄るムルムルを静かに制した。
「ムルムル、頭を冷やせ。
なんなら俺の仕事についてくるか?」
ベリアルが半泣きのムルムルを宥めた。
ムルムルは静かに頷いて二人が僕の部屋を出ていった。
最初のコメントを投稿しよう!