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「けどね?そんなここにも規則が九年前にできたの」
「九年…?」
「人間に正体を知られてはならない。もしも知れたその時は…即刻退学とする」
この言葉を発したのは散葉ではなく響だった。そこには自嘲の響きがこもっていた。
「あ~ぁ…風邪なんてひかなければよかった…そしたらもっと零也といれたのに…」
零也は散葉の手を優しくほどいて響きに近づいた。
「大丈夫です!僕、誰にも言いません」
「駄目なんだよ零也。学校に張り巡らされてる結界で規則を破ったのがバレちゃうんだもん」
う、と零也は固まる。
結界については零也もその存在を昨日知った。咲夜が人間にも妖怪にも破れないと言ったのは本当だったみたいだ。
「だったらあんたも手伝いなさいよ」
いつのまにか散葉は零也の隣にいた。不適に笑って、なおも口を動かす。
「化け物退治をね!」
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