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「うふふっ!さぁさぁ、響に見せつけてあげましょう?私達の愛の力をっ!」
突然に散葉は叫んだ。
体を包むであろう熱い感覚に零也は身構えた。予測通り、指輪から神の力が伝ってきて心臓に至り、全身に広がる──────刹那。
バチッ!
「あぐっ!?」
全身に伝わる瞬間に、暖かな力は激痛へと変わった。
たまらず零也は膝を折った。
「零也!?ちょ…ちょっと!?なにが大丈夫なのよ!?痛そうじゃない!」
「そ…んな…!」
二人が騒ぐ中、零也はゆるゆると起き上がり、ゆったりのったり二人に近づいた。
「すいません!失敗しちゃいました…次は多分平気ですから」
「ダメよ…神降ろしは信頼が強いなら力は絶大だけど…でも!なんらかの…ふえっ…嫌悪感とか…えっぐ…そういうのが対象になる相手にあれば…それが強ければ…強いほどにダメージを受けちゃうの…!だから…あんなに痛がるってことは…私を嫌ってるってことなの…!ふえぇえぇえん!零也くんに嫌われちゃったよ~!」
と、こんなことがあった。
大泣きした散葉はソファーに伏せっていて、それを零也が慰めていた。
「散葉さん…僕、散葉さんを嫌ってなんかないです…」
「うん、わかってるよ?それより…大丈夫…?あんなにバチバチッって…」
「あ、大丈夫ですよ?痛かったのはあの時だけで…」
ふわっ、と散葉が抱きついた。甘い匂いが香り、零也は一瞬うっとりしてしまった。
「ごめんなさいっ…私…零也くんに痛い思いさせるなんて…」
ずきん、ずきん。
胸を襲う疼痛は止まらなかった。
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