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「うわ…」
「凄いでしょう、体まで震えるくらいの音…」
どちらかと言えばもはや衝撃に近い。ビリビリと全てが震えていた。
そして、鐘は十二回鳴ると音を止めた。
「すっごぉい…」
「えへへ、楽しんでいただけて嬉しいです」
「うん、びっくりしたよ!ありがとう零也くん!」
感動の余韻が残るなか、二人は昼食を取り始めた。
「次はどこに行くの?」
「えっとですね?高天原公園です」
「ま、またずいぶん大仰な名前だね。高天原って天照大神が治める神の国だよ?」
「そうなんですか?とてもいいところなのに何故か誰も来ないんですよ」
そうか、そんな意味があったのか。思いながらサンドイッチを頬張る零也。もきゅもきゅと口を動かしながら思う。
僕はサンドイッチだからいいけどクリームリゾットにオレンジジュースはなかったかな?
「散葉さ…」
「あ、これ美味しいね?蜜柑の絞り汁?」
「…はい、一応、柑橘類です」
気に入ってるんならいいか。
考えを止めて零也は再度、サンドイッチを頬張った。
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