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「圭介、どうしたのかな?」
うつむいていた俺にコトが優しい言葉をかけてくれた。
「コトの為に・・・何が出来るか考えてた。」
「え・・・?私の・・・ために?」
しばらくの沈黙
何か取り返しのつかない事をしてしまった気がした。
「俺・・・今日はもう帰るから」
病人の為に何か出来る事、考えてるなんて・・・・・・
あんたもう死ぬって言ってるようなもんじゃないか
「帰るの?あっ・・・うん」
もしかしたら、コトが傷ついたかもしれない・・・
コトは賢いから・・・
気付いてしまっているだろう。
そそくさと病室から出て行く。
そんな俺の足を止めたのは
笑顔のコトだった
「ねぇ圭介・・・明日も、来てね」
返事なんてできない
コトの優しさと強さに、目頭が熱くなるのがわかった。
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