一つだけ違わせて

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雪が降りしきる二月 遂に旅立つ日がやってきた 退屈だった学校でも やっぱり少し寂しい 大学に進むことを自分で決めた僕は 少しだけ 少しだけ 未来を見ていた つまらない大人に 一歩近づいてしまった 卒業式の記憶なんて無かった 僕の一世一代の大勝負はその後だったから 震える手を握りしめながら 君の教室へ向かった 頭の中を臭いセリフがグルグル回って やっぱり真っ白になった ただ好きって言えばいい ただ好きって言えばいい ただ好きって言えばいい それが世界一難しいことのようだ
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