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男は女の前に立ち女の歩を止めた。
「私は今まで全てを愛してきた、しかし今日からは君を愛そう、君だけを愛そう、全ての愛を君に・・・・・?」
女は男の言葉を止めあの瞳で見つめてきた、そして女が口を開いた。
「あなたの愛を全て受けてしまうと私は破裂してしまうわ、今までどおり全てを愛して、私はその中の一人でいいわ、ただこうしてあなたと話せる特別な存在になれるなんてとても幸せよ」
こうして二人は特別な関係をもった。
ほぼ毎日会い、他愛ない話や世間話を話していた
男は今までどおり全て愛した、しかし男は女を特別愛した、それは女もわかっていた、二人は幸せだった。
女が死んだ
殺された
男は泣いた
喉が潰れ声が出なくなるまで泣いた
男は憎んだ
全てを憎んだ
男は殺した
女を殺した男を殺した
殺してない男も殺した
女を殺した
全てを殺した
自分を殺した
こうして世界は一人の男の愛によって成り立ち
恋によって揺れ動き
憎しみによって滅びた
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