プロローグ

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「衛ちゃ~んっ!!」   「失せろ」   「うっわヒドッ」   「帰れ」   「つれないなぁ、衛ちゃんはぁ。」   「死ね」   一体ここはどこなのか?そんな事、俺が知りたい。 そして目の前の男は誰なのか?……主君でない事は確かだ。詳しくは興味もない。   「クスクスッ、衛ちゃんってば人気者ね。」   「姫様……」   「もぉっ、私は姫じゃないったらぁっ」   俺の主君は彼女……俺がつい昨日までいた国での主君であった春華姫そっくりの女性・芽護様だ。もっとも、彼女は俺が「姫様」と呼ぶのを嫌がっているが……どうにも、春華姫とかぶってしまうのだから仕方ない。   「衛ちゃん笑ってるかわいーッ」   「まだいたのか餓鬼。」   ……言い忘れていたが、コイツは……。   「名は何といったか。」   もういっそ餓鬼でいいや。   「良くないっ!!はまらだからっっ」   はまら?……刃魔羅。カッコいい名じゃないか。餓鬼のくせにムカつく。   「ちなみに平仮名だから。」   「……間抜けだな。」
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