プロローグ

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国についても色々教わった。俺がこの国の住人でない事は明白だったから、芽護様が丁寧に教えてくれたんだ。ただおかしな事に、芽護様もはまらも、那智の国の事を知らなかった。   この国の名は「夢都国」……戦ばかりだった俺の国とは正反対の、争いとは到底無縁の穏やかな国。 だが芽護様とはまらに両親はどうしたのかと聞いたら、俯いて押し黙ってしまった。   『実は……』   俺は悪い事を聞いてしまったのかと、必死に謝罪の言葉を探す。           『三家夫婦で全国一周旅行だとよ。』           帰れ。 つーか、俺の気遣いを返せよはまら。   『名指しかよ!?』   心を読むなこの野郎。
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