第一章「ウザいとか傷付くよね」

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芽護様と二人して飯をつついていると、はまらが膨れっ面で押入れから出て来た。寂しかったのか、その頬にはうっすらと涙のあとが残っている。 ………つくづく、扱いに困る男だ。   「あ、はまら。ご飯自分でよそってね。」   そして芽護様……。貴女はどこまでマイペースなお方なんだ。さすがの俺も驚きを隠せぬぞ。   「………れよ。」   「は?」   膨れっ面のまま、はまらが俺の服の袖を引っ張って来る。   「謝れよっ!!」   ………。 あー、こういうの何て言うんだっけ?つーか、俺は謝った気がするのだが。そもそも、何か勝手にいじけてたくせに……偉そうな態度だな。 あぁ、思い出せぬ。こういう感情を何と言うのだったかな。 ………あぁ、そうか。思い出したぞ。この感情の名を。   「はまら。」   「ん?」   そうだ、この感情の名は……。                     「ウザい。」                     酷いなんて、言わせないからな。
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