Chapter0≪導かれし者達≫

8/32

74人が本棚に入れています
本棚に追加
/77ページ
子供を親に預けると、空は親の感謝を尻目に早々にその場を走り去った。 銀色に逆立っていた髪は今はもとの茶髪に戻っている。 『あの日』から使うことができるようになったこの『力』、いつでも使えるわけではないが、今みたいな極限状態や、キレた時はあの状態になる。   かつては暴走族のチームをキレて生身で壊滅させたこともある……らしい。 あの時は確か因縁つけられてフクロにされたんだっけ。 気付いたら廃工場の中にいて、周りに暴走族がたくさん倒れてた。 キレた時のこの『力』は意識までなくなる。 この事件は都市伝説にまで発展しているらしい。 『銀髪の悪魔』と…… しかしそこまで経験があるわけでもないのだ。 まだ数回程度しかなったことがない。『あの状態』に。 空自身この『力』は『火事場の馬鹿力』として認識していたし、そう信じてた。 だから、この『力』が自分の運命をかえるなんてことは―― その時は知る由もなかった。
/77ページ

最初のコメントを投稿しよう!

74人が本棚に入れています
本棚に追加