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俺が考え込んでいると、その子は、
「あれ?もしかしてボルケーノドラゴンを知りません?おかしいな~。明らかに私達側の世界の方の雰囲気なのに。」
と言った。
「私達側の世界?」
思わず疑問を返していた。
「あ、いえ、こちらの話です。」
疑問ははぐらかされてしまったが、その言葉は俺の頭の中で渦巻いていた。
「では、そろそろ時間なので。」
少女はそう言って去ろうとする。
と、その前に少女は振り返って、
「貴方は何とおっしゃるお方で?」
と聞いてきた。
「………あぁ、俺は沢村俊樹。」
「沢村、俊樹さん。……ありがとうございました。では、また機会があれば。」
少女は今度こそ本当に去って行った。
会話は短かったが、この出来事は後に俺を思わぬ事態に巻き込む事になる。
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