互角ナット

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「千葉君。足の調子はどうですか?」 「はい、おかげさまでまだ一人で歩けます。」 そう言って千葉は笑った。 『なんと優しい方なのだろう……』 部下にこのような言葉をかけるような将校は帝国軍人の中では珍しい。 中には部下に無茶と体罰を与えるのが上官の務めだと当たり前のように振る舞うものが多かった。 そんな考えの上官とはことごとく衝突した千葉は、本来は戦闘機乗りであった。
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