第一章

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その言葉と、顎髭のにやけ顔をみて………、 俺は優しく微笑みを浮かべた。 「てめえ、何が可笑し…!?」 金髪が喋り終えるより早く、俺の膝が顎髭の金的にめり込む。 顎髭は驚いた表情で、胸ぐらを掴む手を解き、両手で股間を押さえた。 俺の左手が金髪の髪を捻り挙げる。 恐らく、今まで美人局をやってきて、このような反撃を経験したことが無いのだろう。 事態が飲み込めず、口をポカンと空けている。 その呆けた顔面に思い切り拳を放り込む。 勢いよく命中した拳は、金髪の鼻骨を粉砕。 顔面から引き離すと、拳に真っ赤な鼻汁が糸を引いた。 迷彩パンツから、余裕の笑みが消える。 「この野郎!!」 顎髭が掴みかかろうとするが、許さない。 右ストレートを喰らわし、怯んだところへ足払い。 顎髭は態勢を崩し、頭から地面に叩きつけられた。 左手はまだ、金髪の髪を握りしめたままだ。 両手で振り解こうとするが、叶わない。 「なんなんだ…? てめえ」 迷彩パンツの脚が小刻みに震える。 その後ろで女も立ちすくんだまま、状況が呑み込めないでいる。 「来いよっ!? 坊主!!」 迷彩パンツに向けて指で呼び掛けた。
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