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その言葉と、顎髭のにやけ顔をみて………、
俺は優しく微笑みを浮かべた。
「てめえ、何が可笑し…!?」
金髪が喋り終えるより早く、俺の膝が顎髭の金的にめり込む。
顎髭は驚いた表情で、胸ぐらを掴む手を解き、両手で股間を押さえた。
俺の左手が金髪の髪を捻り挙げる。
恐らく、今まで美人局をやってきて、このような反撃を経験したことが無いのだろう。
事態が飲み込めず、口をポカンと空けている。
その呆けた顔面に思い切り拳を放り込む。
勢いよく命中した拳は、金髪の鼻骨を粉砕。
顔面から引き離すと、拳に真っ赤な鼻汁が糸を引いた。
迷彩パンツから、余裕の笑みが消える。
「この野郎!!」
顎髭が掴みかかろうとするが、許さない。
右ストレートを喰らわし、怯んだところへ足払い。
顎髭は態勢を崩し、頭から地面に叩きつけられた。
左手はまだ、金髪の髪を握りしめたままだ。
両手で振り解こうとするが、叶わない。
「なんなんだ…? てめえ」
迷彩パンツの脚が小刻みに震える。
その後ろで女も立ちすくんだまま、状況が呑み込めないでいる。
「来いよっ!? 坊主!!」
迷彩パンツに向けて指で呼び掛けた。
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