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「失礼します」
レイは扉をあけ、一礼した。
すると王様はレイに向かって言った。
「悪いな。わざわざ来てもらって。今回もよい働きだったな!」
「恐れ入ります」
「それで話しがかわるが、今日からお前の部隊にはいる【シオン=アルデウス】だ」
王様の後ろの方から1人の青年が出てきた。
肩にかからない程度の銀髪に、まるで獣のような金色の瞳をしていた。
彼――シオンを見た瞬間、レイの中で何かがはぜた。
――正直俺は運命とか前世の記憶とかはまったく信じない方だ。でも……今日から違った。
シオンは軽く一礼してレイに言った。
「シオン=アルデウスです。あなたの活躍はよく知っています。これからはよろしくお願いします」
シオンが軽く自己紹介しているのを見て呆然としているレイに王様は言った。
「ん?どうした、レイ?」
「い、いえ!何でもありません!!」
「それでは後は頼んだぞ……」
「了解しました」
レイはそういうと部屋を出て行った。
シオンもそれについていった。
「部隊の部屋はこっちだ」
レイがシオンを部隊の部屋に案内していると、シオンが急にレイに抱きついてきた。
「会いたかったよ!!レン!!」
「はっ!?レン!?誰だよ!そいつ!?」
シオンは軽く笑うとレイに言った。
「あっ!!こっちじゃレイなんだよな!」
「何だよ!?こっちって!!?」
「――何も覚えてないのか……?」
「えっ……?」
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