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一人用の席に座り、早速パソコンの電源を入れる。
目指すはいつものチャットルーム。
アキラとはあれ以来チャットで会話していない。
返事も返さず放置したままだ。
アキラは私にとってどうでもいい存在になってしまった。
なんだかアキラがログインして来そうな気がする。
私に気付けば、絶対にメッセージを送ってくるに決まってるわ。
こんな日にアキラと絡むなんて最悪!
すぐさまチャット友達の「アキラ」の名前にカーソルを合わせる。
私がログインしてる事をアキラには知らせたくない。
個別設定の項目をクリックし、アキラにだけ私がオフラインに見えるように設定をした。
「よし、と」
これでアキラには「ハル」がログインしている事を隠せたはず。
別にチャットの相手はアキラでなくてもいい。
他にも私に好意的な男は何人かいるし。
誰かインしてないかな?
表示されたリストを見る。
『タカヒロ』
『ショウ』
『しげくん』
『慶太』
誰もログインしていない。
そりゃそうよね。
日曜の朝早くから誰もチャットなんかやらないだろう。
私くらいだわ。
一瞬虚しくなったけど、気にしない。
だってこれからは毎日がハッピーなんだから。
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