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コーヒーを飲みながら、もう一本のタバコに火をつける。
彼はタバコを吸う女は嫌いかな?
ぼんやりとそんな事を考えながら。
「ポン」
──ん?
突然パソコンから音が鳴った。
これは確か、メッセージの受信を知らせる音のはず。
パソコン画面には、私が入ったまま放置していたチャットルームが変わらず映し出されている。
けれどもそれとは別に【プライベートメッセージ】と表示された別ウィンドウが、画面の右下に新たに映し出されていた。
誰かが私宛に、個別メッセージを送ってきたようだ。
──誰?
私はまじまじとそれを見つめる。
遼平『はじめまして。
遼平って言います。
突然メッセージしてごめん。
チャットに参加してないから気になってさ。
ウザかったらこのメッセージ、スルーしてくれていいから』
遼平?
そう言えば、このチャットルームに入った時挨拶されたっけ。
映し出されているチャットの画面を確認すると、確かにチャットルーム参加者の所に「遼平」の名前があった。
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