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強烈な孤独の波が私に押し寄せる。
その波に混じって、嫉妬心が少しずつ顔を出して来る。
若くてかわいいあの女。
華奢で小さくて、男なら守ってやりたいと思うだろう。
私とは正反対。
二人は、お似合いだった。
悔しい……。
私の今日を返してよ!
悔しくて涙が出そうになる。
私の一方的な想いで、勝手に悲しんで、勝手に傷付いているだけなのに。
それでも……あの女を羨ましくて、憎らしいと思ってしまう。
誰か、助けて欲しい。
嫉妬心と孤独感に押しつぶされてしまいそうだ。
……そうだ。
チャットだ。
チャットなら私を必要としてくれる男がたくさんいる!
私が欲しい言葉をくれる!
きっと誰かログインしてるはずだ!
私はすがるようにパソコンの電源を入れた。
ねえ、誰か言って。
一人じゃないよって。
君が必要だよって。
お願い……。
誰か、私を助けてよ。
画面を見つめる目に、みるみる涙が浮かんでくる。
「遼平……」
そう呟いたと同時に、私の目から涙がポロポロとこぼれ落ちた。
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