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愛してる。
あなたを愛してる。
愛してる…………。
*
雨が窓を叩く音で目を覚ますと、私はハッとして辺りを見渡した。
そこには、もう系斗はいない。
裸だった私は、そこに寝ていたはずの系斗の温もりを探してシーツをなぞり、唇をキュッと噛み締めた。
「…………系斗。あなた、死ぬ気ね…?」
*
系斗は、携帯電話をいじっていた。
メールが来ている。
送信先は………。
永澤毅だ。
毅に誘われてやってきたのは、神奈川県の横浜、大黒埠頭だ。
系斗は銃を抜きながら、微かに笑った。
覚えてるか?裕。
貴様とは、ここで初めて会ったよな。
裕は熱血感溢れる刑事で、ここで俺と対決したんだ。
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