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拘置所にいる河原麻矢は、手紙を書きながら、ふと、何かを感じて顔を上げて、小さな窓から見える小さな雨空を眺めた。
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大学に通っていた颯太も、ふと何かを感じて立ち止まり、振り向いた。
そこには、たださっきよりもさらに激しく、雨が降り続いているだけ………。
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系斗を抱きしめていた腕の力が抜けて、茗は膝を落として倒れそうになると系斗が慌てて茗を抱きしめた。
「茗!!!!」
土岐たちは向こうに駆け出して永澤毅を囲んだ。
系斗は土岐を見ると、土岐は系斗を見て小さく頭を横に振った。
永澤毅は、警察に逮捕されることなく命を奪われた。
「すみません。茗さん。やっぱり、こんな極悪人、生かしておくわけにはいきませんでした」
土岐が言うと、系斗の腕の中にいた茗は、少しだけ笑った。
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