最終章 Rainy Day

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未来があるから、私たちはどんなに辛いことがあっても、前に進めるんだ。 それが、茗の言葉だった。 系斗は思い出して、余計に辛くなって声を上げて泣き出すと、アレックスはそんな系斗の肩を何度も叩いた。 「いいか、系斗。みんなの未来は、お前に託されたってことだ。そこから抜け出して、一緒に行こう。お前には中国の行政院もついてるんだろう?私と一緒に行こう」 「ドクターアレク………!!」 系斗が小さく頷くと、アレックスは系斗の肩を抱きながらタクシーに向かって二人で歩き、やがてタクシーに乗り込んでいくと、二人は成田空港に向かった。 未来。 私には、これからどんな未来があるというのだろう。 だけど、私にも生きる意味があるというのなら、…………生きたい。茗と、裕たちのためにも……! * それから数年後。
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