私のせい

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それからなんとか私は立ち上り、部屋に戻りベッドに横になった ここはどこ‥ 目が覚めると私は暗闇の中にいた 辺りを見渡すも、暗闇が永遠に続いてるだけで、音もなく、人の気配すらない この不気味な空間に、私は身を震わせる 「誰か‥誰かいないの‥」 暗闇を歩きながら、弱々しい声で人を探す 「誰か‥」 “ゆうこ” ! “ゆうこ” 誰かが私の名前を呼んでいる ‥確かこの声‥ 浴室で聞いた声と同じだ だけど不思議と、あの時のような恐怖感はなく、落ち着いていた 「‥誰なの?あなたは一体」 姿の見えない相手に、語り掛ける “ゆうこの友達” 「私の友達?あなたは人間?」 “違うよ” ‥‥ 「‥こ ゅうこ!」 パチ 目を覚ますと、ぱっと暗闇が消えて 心配そうな顔をしたお母さんが私の顔を覗き込んでいた あれ‥私‥ 「ゆうこ?何とか言いなさい」 「‥ぉ母さん?」 「‥良かった。 何回呼んでも目を覚まさないから心配したのよ」 「‥夢?」 「何言ってるの 夢でも見てたの?」 ‥あれは夢‥だったんだ 「ゆうこ!」 はっ!と意識がはっきりして 「あ‥ごめんお母さん。夢見てた」 と、安心させるように笑った 「‥そぅ じゃぁ早く着替えて、学校行きなさい」 「うん」
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