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フリークの瞳に空が写る
「な!?」
自分の身に何が起こったのか、全く分からなかった
ドサッという音が響く
(…戦車は!?)
放り出されたフリークは急いで地べたから起き上がった
残念ながら、タンクの走行音は未だに轟いている
戦車を止めることはできなかったのだ
(!!戦車はどこだ!?)
フリークは辺りを見渡す
一つに縛った彼の長い髪が揺れた
!
戦車を捉えたフリークの瞳は、驚きのあまり見開かれる
信じられないことに、戦車は遥か彼方に見えた
(さっきまであそこに居たはずなのに…!)
フリークは歯軋りをした
「しょうがないねん
フリークが止めようと止めまいと、戦争は始まる仕組みや」
いつの間にか、背後にはファオランが立っていた
キッとファオランを睨みつけると、フリークは立ち上がる
「どういう意味です?」
しかし、ファオランはフリークを見ずに空を指差した
「もうすぐヒッターがくるで」
フリークは自分が剣を持っていない事に今更気付いた
(!…しまった…さっきの衝撃で…)
「あ、ほら、来よった」
声のトーンは明るいが、ファオランの表情は固い
(ヒッター…サイロの最速空母?)
あることに気付いてフリークはハッとする
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