サイロ王宮1 [ハヤノカ]

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「ゾヌイ、ミヤ、イハ=イラー 3名はヒッターに乗船し、国境へ飛んでくれ…前線だ」 赤の瞳が3人を捉える 「最速船団ヒッターならハウスに国土を侵される前に国境に着くかもな…しかし、釆側もやべぇんじゃないのか?」 ゾヌイは無線機を受け取りながら聞いた 「ハウス側の国境地域は人口もだが、産業も重要地点だ あまり蹂躙されたくない…後々厄介だからな」 この言葉にミヤとイハ=イラーは目を見開く (後々…!! …この人は…この戦乱を乗り切る気だ!) ゾヌイはニヤリと笑った ハヤノカも不敵に笑う 「陸軍は既に向かわせたが、できるだけ早くにA.I.Kも寄越す …ソルトバが回復するまで耐えろ!」 上部指揮系統が完全に麻痺している今 この一言ほどワイト・スペアを安心させる言葉は無かった (ソルトバさんが回復さえすれば、事態は回収する!) ワイト達にとって、ソルトバは希望そのものであった 「サイロに栄光を」 ゾヌイは左胸に手をあてる 2人のゴージャワイト・スペアもゾヌイに倣った その間にハヤノカはメノウに向き直る 肩まで伸びた白い髪が揺れた 「俺とメノウはサリ様の警護にあたりつつ、釆の動きに対応する」 メノウも真っ直ぐに黒い瞳でハヤノカを見据えた 「遊軍ですね、分かりました」 心なしか、ハヤノカの瞳が暗いことにメノウは気付く しかし直ぐにハヤノカはきびすを返して作戦の準備に取りかかった ハウス軍は目と鼻の先にまで来ている
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