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モノトーンの上下に同系のアーガイルニット。シャツの襟の一筋の柳色が、僅かに色を見せ。
物静かな、だけど、黒セルフレームの奥から覗く意思のはっきりした強い眼。
穏やかな物腰ながら、無言のうちに人も物も選別されている。
そんな鋭さが見え隠れする人に思われ。
元からそうなのかは分からないけれど、親戚中でも彼ほど大柄な人はいないと思う。
リビングで対峙している父親も、がっちりしているほうだけれど……
ティーカップがディミタスカップみたく映る大きな手。脚なんかも、関節ひとつ余分にありそうなくらい長くて。
多分……屈まなきゃ確実に鴨居で額を打ってるんじゃないだろうか。
だのに、匡一郎さんには、大柄な人にありがちな重さというか鈍さが感じられなくて。
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