メモリー1

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少し昔話をしよう、なぜ僕はノーマンとこの屋敷に住んでいるのか それは4年前だ、その日は雨が降っていてとても寒い日だった 僕は雨の降る道を傘もささずに歩いていた 僕には記憶・・・いや「メモリー」が無かった、僕はロジャー・スミスそして今は12歳、それしか分からなかった 「何で・・・僕にはメモリーがない?」 40年前に生きていたなら分かるが、僕は12歳だ40年前など生きているわけが無い、なのに僕にはメモリーが無かった そんな矛盾に混乱しながら道を歩いていると、1人の男性が傘をさしてくれた 「ロジャー様、そんな格好では風邪をひいてしまいます」 ノーマンとの出会いだった、しかしその時の僕がノーマンの事を知っているわけが無い 「車にお乗りください、屋敷までお送りします」 道路には高級そうな車が止めてあった 「なんで僕の名前を知っているんだ?」 当然の疑問だった 「私はロジャー様の執事でございます、お仕えする主人の名前を知っているのは当然のことでごさいます」
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