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“ねぇお母様、私、優しくて綺麗なお母様のこと大好きだったよ”
それは白くて美しい少女の物語
“お母様!!踊りを教えてくださいな!!”
“暖かい靴がありますからこれを履いて踊ってください!”
狂ったようにステップを踏む母
“うわぁ。お上手です”
崩れおちる母
“お母様、どうしたのですか?あぁ靴が脱げたのね。私が履かしてあげます。”
“あれ?お母様、いたずらはやめてください。赤い靴に履き替えるなんて。暖かい靴、持ってきますね”
聞こえるのは、欲深い人間の最後か、それとも、少女の笑みか
“あれ、お母様、なんで踊りをやめるの?”
残るは赤い靴と人の屍と白い少女
そして少女は呟いた
“あぁ…オモチャが無くなっちゃった”
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