違った愛情

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そう笑顔で言ってクルッと振り返ってからその場を立ち去った 後ろから、貴方が私を呼ぶ声が聞こえる 数分後には、その声は私の耳元で話していた 私を後ろから抱き締めて背中に顔を埋める貴方 そんなことされても私の気持ちは変わらない 「俺ッ…お前じゃなきゃ、ダメなんだ…」 私に泣き付いてきても無駄だよ? こんなんじゃ私はまた騙されるような愚かな真似は出来ないよ? 「もう遅いよ」 「そんな事ないッ!まだ間に合う…ッ!!」 貴方は今までに無いくらい随分と必死なのね ちょっとだけ嬉しいよ でも、ここで貴方に優しい言葉を掛けてあげる程、私は甘くないんだよ? 違った愛情 (遅すぎたの、何もかも)
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