一章~星の欠片~

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手伝うと意気込んだ明美は桜のその手際の良さに何もできずただボーっと立っていることしかできなかった。 鳥小屋の入口に鍵をかけ、明美の方を振り向く桜。 「じゃあ、行こう」 明美に言われ桜はこっくりとうなずき、明美の後を歩いていく。 学校から裏山まではおおよそ1時間。 二人が到着するころには綺麗な夕日が眼下の街並みを照らしていた。 そこからさらに一時間、二人は隕石の落下地点を探したが、隕石の後は勿論のこと宇宙人の姿も見つからなかった。 「む~、やっぱりこう言うことは深夜におこるモノよね!」 すでに辺りはうっすらと宵闇に包まれている。 「桜、今夜11時にもう一度探索しましょう」 薄闇の中で桜はこっくりと大きくうなずく。 てっきり夜は来れないと思っていた明美は驚いた。が、それ以上に嬉しさが溢れていた。 「じゃあ、帰りましょう」 宵闇の中、二人は携帯電話の明かりを頼りに山を降りて行く。 時刻は11時。桜は待ち合わせの10分前に到着していた。 「ごめ~ん!遅れちゃった~」 桜は時間を確認する。待ち合わせ時間を10分過ぎていた。しかも、明美の腕には大きなスーパーの袋が握られていた。
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