一章~星の欠片~

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「桜、次はどれにする~?」 花火の袋をあさりながら、明美は桜に問いかける。 返事がない。 「これなんかどう?」 桜から返事がないのはいつものこと。明美は手持ち花火をもち、桜の方を振り向く。 「あら……」 振り向いた先には二本目の線香花火に火をつけていた。 「気に入ったの?それ」 またもこくりと頷く桜。しかし、その目線は明美に向かずに線香花火だけを見ていた。 結局この後、UFOも隕石も現れないまま、買ってきたお菓子も飲み物も、花火も尽きてしまった二人はそのまま、山を降りていった。 二人が山を降りていったその数時間後、明美たちがいたその場所に一つの異変が起きていた……。
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