鳥カゴの中の鳥

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喧しく騒いだ律に粛正の意味も込めて脛蹴りをかました。最初は痛さにのた打ち回っていたが、何か思い付いたのか嬉しそうに病室から出て行った。何なんだろうな? って言うか何しに来たんだ?アイツは…。 僕の見舞いじゃ無かったのか? 僕より看護婦が優先されるのか?何か泣きたくなるなぁ…。 響「…ったく、律にも困ったものね」 響も律の奇怪な行動に呆れ気味だ。そろそろ捕まりそうな事をしそうで怖い。 だが僕や響は律の事は嫌いにはなれないだろう。 律の事を初めて見る人間は只の看護婦好きの軽い少年にしか見れない(実際に看護婦が好きなのは本当だけど)。 僕も幼馴染みで無ければ同様に見ていたと思う、でも律の本質を知る僕達には、[そういった表情を見せているだけ]として見ている。 本質を隠し偽りの表現を見せている、律は照れ屋なのだ。 それを理解している僕達はその事について触れない様にしている。 だけど最近の律は看護婦好きのレベルでも上がったのか、少々行動が大胆になってきている。 頼むから少しは自重して欲しいんだけどなぁ。  
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