翼をもがれた蒼い鳥

5/14

40人が本棚に入れています
本棚に追加
/52ページ
?「……貴方は?」 『ふへ?』 自分でも馬鹿に思う位素っ頓狂な声を出してた。 まさか彼女の方から聞いて来るとは思って無かったからなぁ。 ?「…貴方は何で此処に居るの?」 『まぁ…気分転換って言うか外の空気を吸いにね。病室に篭ってばっかいると気が滅入るからね』 ?「そうですか…」 はいまた会話終了。初めてのお見合いじゃあるまいしこの微妙に継続性の無い会話は一体なんだろな?何がしたいんだろ。 って言うかこれは僕のせいかな? 『う~んと、僕邪魔?』 明らかに彼女の時間を邪魔してるよな僕は。 ?「……いえ、別に」 今の間は何だ?彼女特有の喋り方なのか?それとも邪魔なのに彼女の性格上ハッキリ言えない質なのか?若しくは遠回しに「何この人?私の視界に許可なく入りこんで、ウザイわ」的な高飛車な一面を持つサディスティックガールかもしれない。 どれなんだ? ?「……いつまで私の前に立ってるんですか?」 自分の脳内で意味不明なマイナス思考的葛藤を繰り広げているとそんな事を言われた。 あれ?やっぱりサディスティックガール? ?「…座らないんですか?」 サディスティックガールじゃなく乙女に訂正、前言撤回しとこ。 サディスティックガールと発言した僕の中の僕、土下座で謝罪しろ、心の中で。 『いいの?座って?』 ?「…立ちっぱなしでは疲れるでしょ?これ以上会話をするなら座った方が良いと思います。人の前に見下す様に立ちながら会話をする趣味を持ってるなら無理には勧めませんけど…」 うん良い子だ。良い子だけど何か変わった子だ。 変人乙女の称号を付けてあげよう。
/52ページ

最初のコメントを投稿しよう!

40人が本棚に入れています
本棚に追加