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律は担任がお怒りなのも自分の立場も理解しておらず、そのままズルズルと引きずられて行った。
その後、学校中によく解らない衝撃音と意味不明な奇声に似た悲鳴が鳴り響いたが、何も聞こえない振りをした。
やがて昼休みになり教室に戻ってきた律は何も言わず、自分の席で俯せで何かに怯える様に震えていた。
まぁ、うん。仕方ないよな……自業自得でしょ。
これを機に真面目になってくれたらなと、切に願った。
……と言う事が過去にあった。
あれから暫くは真面目に通っていたが、その後はたまに遅刻したりしなかったりを繰り返していた。
うん、これはもう直らないね。開き直ってるもん。
僕は律の顔をジッと見た後、溜め息をついて
『……じゃあ、行こうか』
響「?…ええ」
僕はさっさと学校に向かって歩きだした。
響も僕の後について来た。
律「おいコラ、今の何だ?スゲー馬鹿にされた気分なんだけど?泣くよ?俺泣いちゃうよ?」
後ろで何か言ってたけど、ここで構ったら同じ二の舞になるので無視をした。
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