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席に付いてからと言うもの、まるで転校生が来た時の様に引っ切りなしの質問攻めをくらった。
病院生活はどうだったとか、手術はしたのかとか、美人の看護婦は居たかとか答える隙が無いくらいだ。
うん、ちょっと欝陶しい。矢継ぎ早に質問されても僕困るんだけどなぁ……。
律「オイオイみんな、色々聞いても奏が困るだけだぜ?質問なら俺が代わりに受けてやるよ」
そんな狼狽している僕を見て律が助け舟を出してくれた。
ありがたいけど間違えた情報を与えないでよ?
律「先ずは看護婦さんの事に付いてだが……」
あれ?何かおかしくない?
普通、僕の事を答えるのが先なんじゃないの?
律の中では僕は看護婦さんより下なのか?
長々と僕の入院していた病院の看護婦について語る律に男子共は真剣に耳を傾けていた。
最初は女子達もそれとなく聞いていたが、看護婦は眼鏡とガーターベルトを付けると萌え度とエロス度が最高になると言い始めた辺りで、女子達は律の話を聞くのを止めて僕に色々聞いてくる。
……うん。男子と女子の間に見えない空気の壁のようなものが見えた気がした。
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