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意気消沈したまま病室に戻っていた。途中で飲み物を買い忘れた事に気付いたが、また売店まで戻るのも億劫なので諦めた。
どのみち後から姉さんが見舞いに来る時間だからその時にでも頼めばいいや。
自分の病室のドアノブに手を掛けた時、声を掛けられた。
?「こんにちは、奏」
聞き慣れたその声は良く見舞いに来てくれる幼馴染みの間藤 響だった。
明るい茶髪でストレートのセミロングを靡かせながら僕に優しく微笑み掛けていた。親しい人にしか見せない表情だ。いつもこの笑顔を見てると心が和む。
ちなみに奏とは僕の名前でフルネームは音無 奏。
よく変わった名前って言われる。
『響…今日はやけに早いな。何か在った?』
響「今日は学校はお休み、創立記念日だからね。暇だったし暫く来れてなかったからね」
僕の見舞いは暇潰し程度なのか?
もう少しまともな理由で来て欲しいんだけどな。
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