エイタ

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エイタ

「どうしたの?大丈夫?乗せていこうか?」 それが、彼の話した最初の言葉。 まぁ、ひとくくりにしてしまうと、いわゆるナンパってやつかもしれない。 だけど、私はずぶ濡れだったし、化粧もほとんどはげかかっていたし、近くのかえるは倒れていたし。 およそナンパしていただくにはおこがましい身なりだったので、 だから、私はアレは人助けだったと思う。 思っている。 なんと返事をしていいかわからなかったので、私はだまって助手席に乗り込んだ。
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